あの日交わした約束
「あとそれと紗奈いつまで目を瞑ってるの?」
「え?だってまだ採血終わってないよね?」
「もう終わってるよ。腕見てみて。」
「あれ、ほんとだ。
全く気づかなかった。痛くないようにしてくれて
ありがとう。」
いつの間に終わってたの?
陽向先生との会話に気を取られて全く
気づかなかった。
「痛くなかったなら良かった。」
私の気を逸らすために話を振ってくれたんだなと
思ったらそういう小さな気遣いがほんにありがた
かった。