あの日交わした約束
2人きりになって気まずい雰囲気になってしまったので


沈黙を破るように


「紗奈ちゃんって呼んでいい?」


と聞いた。



それからまず少しでも慣れてもらうために、


いきなり診察をしたいとは言わずに、


少し話そうと声をかけた。



話しているうちに紗奈ちゃんの表情も少しずつ


緩んできて初めと比べると色々話してくれるように


なって嬉しかった。



だいぶ慣れてきたので診察してもいいか聞くと


少し考えていたけどちゃんと頷いてくれた。



それからゆっくり紗奈ちゃんのペースで診察を進めた。


拒否しながらもちゃんと頑張ってくれた。



そんな姿を見ていると自然と好きという気持ちが


生まれていた。


紗奈ちゃんの傍で支えたい、そう思った。


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