モブの私が理想語ったら主役級な彼が翌日その通りにイメチェンしてきた話……する?

21 決着の朝

「おはよう。有馬」

「……おはようっ」

 校舎について眠い目を擦りながら、教室に向かっていると、鷹羽くんに後ろから声をかけられて私はビクッと体を震わせた。

「え? 何かあった?」

 鷹羽くんは過剰な反応をした私に驚いているようだった。私もそこまでになるなんて、思ってもみなかった。

「なっ……何もないよっ」

 うまく喋れなくて、鷹羽くんのことを、好きになっているんだとそう思った。

「そう? ごめん。授業始まる前に、少し話せる?」

 鷹羽くんは時計を確認して、私に言った。つられて私も時計を見れば、全然余裕ある時間。私も彼と話したいと思っていたので、渡りに船だった。

「あ……うん!」

「ごめん。告白してから、全然うまくいかなくて……俺のせいなんだけど」

 鷹羽くんは一度後者を出ようと指で示したので、私もそれに頷いた。ひと目につかない校舎裏に行くんだと思う。

「鷹羽くんのせい、なんかじゃ……ないよ」

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