モブの私が理想語ったら主役級な彼が翌日その通りにイメチェンしてきた話……する?
「うーん……明日、そうだよね。自分から話してみる」

「そうした方が良いかもね。それで本題なんだけど」

「え?」

 本題もなにも、鷹羽くんのことがどうなったかではないの?

「澪って、鷹羽くんのこと好きなの?」

 寧々ちゃんの質問に、私は面を食らって黙ってしまった。

 鷹羽くんと居ると、色々言ってもらうと、ドキドキする。

 でもこれが、好きっていうことなのか正直わからなかった。

 なんたって、私たち二人は主役級とモブなのだ。立っているステージがそもそも違う。

 主役の鷹羽くんが私のことを好きっていうのは、本来だったら有り得ないという奇跡なのだ。

「……正直わからない。あの鷹羽くんが好きって言ってくれたのはすごく嬉しい。嬉しいけど、これが本当に好きなのかは分からない。でも、これからは……自分の中の高い期待値に幻滅するかもしれないし、もっともっと好感度上がっていくかもしれないし、それは本当に分からない」

「確かにいきなりの告白だったもんね、なんか前兆めいたみたいなものはあった?」

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