お菓子の国の王子様
カギを開けて中に入る前に、やはり隣人が
出てきた。


雅さんが私と隣のドアの間に立ってくれたので、なんとか落ち着くことができ、無事に部屋の中へ。


ここに着く前に言われた通り、貴重品とノンナ(イタリア語でおばあちゃん)からの2冊のノートを手さげ袋に入れる。
このノートは、父さまの母、つまり私のイタリア人のおばあちゃまのレシピノートで、母さまから私に受け継がれた。
このレシピを使って料理を作るラビオリは最高!


そして、黒いプードルのぬいぐるみを小脇に抱えた私と雅さんは、駐車場へ戻った。


涼介先生が駐車場で私たちを待っていた。先生から隣人の誓約書について聞いて、ほっとする。


今日かかった費用について尋ねたところ、なんとすでに父さまと話がついているようだ。


父さま、さっきは悪態をついてすまなかった。I love you , dad!


弁護士料を免除してくださった先生にお礼を申し出たところ、奥様が甘いものがお好きだと伺い、私がスイーツを作ってお渡しすることに決まった。
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