お菓子の国の王子様
最近、よく大和がよく食事に誘ってくれる。そういえば、やたらとエナジードリンクやコーヒーを飲んでいるな......家政婦として来てくれていたおばあちゃんが高齢のため辞めてから、食事が疎かになっている。


昨日、久しぶりに一日中オフィスで過ごしたが、お昼に花村さんがためらいながらサンドイッチと甘酒を渡してくれた。


「もしよろしければ......」


久しぶりの食事を遠慮なくいただく。


「飲む点滴」と呼ばれているこの甘酒は、麹だけで作られたもので、確かサクラスクエアにあるスーパー伊乃国屋で売っているものだ。
サンドイッチはきっと彼女の手作りだろう。千切りキャベツとササミの照り焼きサンド、ツナサンド、野菜サンドもある。
以前彼女が作ったドイツのパイのようなものも美味しかったが、このサンドイッチもうまい。特に照り焼きサンドは格別である。


仕事をしながらの昼食なので、サンドイッチは簡単に手でつまめるため、とても嬉しい。きっと忙しい俺の体調を気遣ってくれたのだろう。
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