お菓子の国の王子様
裏の自宅も少し手を加え、モダンな和風の家に仕上げた。
残念ながら、彼女の祖父は、彼女たち家族が戻った一年後に亡くなったと、車の中で彼女が教えてくれた。
クリニックの裏に回り、門扉の隣にある2台分の車庫の空いている右側に駐車させてもらう。
門扉を開けると、飛び石が緩やかにカーブを描いている。両脇にはそれほど高さのない薄紫の花を咲かせる木々と、地面を覆う緑が広がっている。これはイチゴの一種で、5月から7月にかけて収穫できるそうだ。
その中には、昔からある大きなユズの木とイチジクの木がある。玄関の近くには色とりどりのバラが植えられている。庭を進むと、自宅が見えてきた。
美愛ちゃんはすりガラスの引き戸を開けるのをためらっているようで、微かに手が震えている。
「美愛ちゃん、俺が話すから大丈夫だよ」
不安そうな表情を浮かべている彼女の背中に、優しく手を添えた。
残念ながら、彼女の祖父は、彼女たち家族が戻った一年後に亡くなったと、車の中で彼女が教えてくれた。
クリニックの裏に回り、門扉の隣にある2台分の車庫の空いている右側に駐車させてもらう。
門扉を開けると、飛び石が緩やかにカーブを描いている。両脇にはそれほど高さのない薄紫の花を咲かせる木々と、地面を覆う緑が広がっている。これはイチゴの一種で、5月から7月にかけて収穫できるそうだ。
その中には、昔からある大きなユズの木とイチジクの木がある。玄関の近くには色とりどりのバラが植えられている。庭を進むと、自宅が見えてきた。
美愛ちゃんはすりガラスの引き戸を開けるのをためらっているようで、微かに手が震えている。
「美愛ちゃん、俺が話すから大丈夫だよ」
不安そうな表情を浮かべている彼女の背中に、優しく手を添えた。