お菓子の国の王子様
「ジョセフさんの言う通りだね。飲むならここだけだよ、約束だからね。休日はどう過ごす予定?」

「うーん、家事をしながら料理をするかな? あっ、雅さんは結構遅くまで寝ているの?」

「遅くとも朝9時には起きるつもりだけど、明日も料理する?」

「うん、できれば朝から......いいかな?」


彼女は少し不安そうに俺を見つめる。


「もちろん。ところで、何を作るの?」

「あ、あのね、明日はね......」


彼女はパッとエクボを見せる笑顔になり、嬉しそうに話し始める。


なんだかいいな、自然体でいられて、何気ない会話が心地いいって......


この時、俺はまだ彼女の存在の大きさに気づいていなかった。

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