お菓子の国の王子様
(私は雅さんが好きなんだ)
急いで支度をし、キッチンへ行くと、雅がコーヒーを淹れている。
「雅さん、ごめんなさい。私が起きられなくて、朝食もお昼のお弁当の準備も、まだ全然できていないんです」
「大丈夫だよ。昨日言い忘れたけど、午前中は涼介の事務所に行くから、お弁当は必要ないよ。美愛ちゃん、今日は俺の車で一緒に行って、帰ってこよう」
「えっ、でも誰かに見られてしまったら。それに、夕食の買い物もあるし」
「夕飯は、下のスーパー伊乃国屋のデリで買おう。実は今夜、大切な話があるんだ。昨日のことはもちろん、美愛ちゃんに謝罪し伝えたいこともあるから」
『大切な話』や『伝えたいこと』といった言葉が、美愛の頭の中をぐるぐると巡っている。
(また嫌なことかな)
急いで支度をし、キッチンへ行くと、雅がコーヒーを淹れている。
「雅さん、ごめんなさい。私が起きられなくて、朝食もお昼のお弁当の準備も、まだ全然できていないんです」
「大丈夫だよ。昨日言い忘れたけど、午前中は涼介の事務所に行くから、お弁当は必要ないよ。美愛ちゃん、今日は俺の車で一緒に行って、帰ってこよう」
「えっ、でも誰かに見られてしまったら。それに、夕食の買い物もあるし」
「夕飯は、下のスーパー伊乃国屋のデリで買おう。実は今夜、大切な話があるんだ。昨日のことはもちろん、美愛ちゃんに謝罪し伝えたいこともあるから」
『大切な話』や『伝えたいこと』といった言葉が、美愛の頭の中をぐるぐると巡っている。
(また嫌なことかな)