お菓子の国の王子様
毎回、りりちゃんの行動力には驚かされる。その後、順調に明日の面接が決まった。
帰宅して、BON BONからメールで送られてきた書類に記入し、返信した。これで履歴書を持参しなくてもよくなった。
4畳の部屋に備え付けられた幅の狭いクローゼットを開け、明日着るスーツを選ぶ。
ありがたいことに、私の服はすべて姉の圭衣がサンプルとして作ったもので、洋服代が全くかからない。
その中からダークグレーのスカートスーツを選び、インナーにはシンプルな白のブラウスを合わせる。靴とバッグは無難に黒にする。
今更だけれど、不安になってきた。
もし上手くいかなかったら、どうしようか?りりちゃんの顔に泥を塗ることになってしまう……
無意識のうちに、ベッドの横にあるサイドテーブルにある、丸い箱のフランス製キャラメルを一粒口に含む。
口の中いっぱいに広がる優しい甘さに癒されながら、今でも大切に持っている赤いベルと牛のチャームがついた長めのネックレスを、左手でしっかりと握りしめた。
「お兄ちゃん、お願い......明日の面接がうまくいきますように」
帰宅して、BON BONからメールで送られてきた書類に記入し、返信した。これで履歴書を持参しなくてもよくなった。
4畳の部屋に備え付けられた幅の狭いクローゼットを開け、明日着るスーツを選ぶ。
ありがたいことに、私の服はすべて姉の圭衣がサンプルとして作ったもので、洋服代が全くかからない。
その中からダークグレーのスカートスーツを選び、インナーにはシンプルな白のブラウスを合わせる。靴とバッグは無難に黒にする。
今更だけれど、不安になってきた。
もし上手くいかなかったら、どうしようか?りりちゃんの顔に泥を塗ることになってしまう……
無意識のうちに、ベッドの横にあるサイドテーブルにある、丸い箱のフランス製キャラメルを一粒口に含む。
口の中いっぱいに広がる優しい甘さに癒されながら、今でも大切に持っている赤いベルと牛のチャームがついた長めのネックレスを、左手でしっかりと握りしめた。
「お兄ちゃん、お願い......明日の面接がうまくいきますように」