お菓子の国の王子様
そんな中、俺の不在の間に、副社長の大和が秘書の採用を即決してしまった。
学生時代から、自分をブランド品のように見る人々に辟易していた。その感情は今でも変わらない。
だから、自分の会社を設立した際には、信頼できる人たちしか雇わなかった。
ただし、佐藤麻茉を除いては。
特に部長たちや秘書室のメンバーには、その思いが強い。
会社を始めた頃、大和は社長秘書も兼任してくれていたが、業績が伸び、会社が大きくなるにつれて、大和には副社長に専念してもらうのが妥当だと感じた。
とりあえず期間限定で秘書を雇ったが、どの秘書も役に立たない。その上、問題児の佐藤麻茉がポジションを狙っているとの情報が入る。
冗談じゃない、あの女が俺の秘書になることは100%あり得ない。
そんな時、行きつけのバーで大学の恩師である道上百合教授に久しぶりに会い、社長秘書を募集していることを話した。
その2日後に秘書の採用が即決......
大和の人を見る目は確かだが、どこか自分自身がこの採用に不安を感じていた。
しかし、花村美愛は良い意味で俺の期待を裏切ってくれた。
学生時代から、自分をブランド品のように見る人々に辟易していた。その感情は今でも変わらない。
だから、自分の会社を設立した際には、信頼できる人たちしか雇わなかった。
ただし、佐藤麻茉を除いては。
特に部長たちや秘書室のメンバーには、その思いが強い。
会社を始めた頃、大和は社長秘書も兼任してくれていたが、業績が伸び、会社が大きくなるにつれて、大和には副社長に専念してもらうのが妥当だと感じた。
とりあえず期間限定で秘書を雇ったが、どの秘書も役に立たない。その上、問題児の佐藤麻茉がポジションを狙っているとの情報が入る。
冗談じゃない、あの女が俺の秘書になることは100%あり得ない。
そんな時、行きつけのバーで大学の恩師である道上百合教授に久しぶりに会い、社長秘書を募集していることを話した。
その2日後に秘書の採用が即決......
大和の人を見る目は確かだが、どこか自分自身がこの採用に不安を感じていた。
しかし、花村美愛は良い意味で俺の期待を裏切ってくれた。