前世の婚約者からは決して抜け出せない底なし沼恋。
01 一目惚れした人気者
うだるような暑さの初夏の季節。
月曜日の昼休みは狭い教室の中全員が今か今かと待ちわびて、もったいぶって現れる。
やっとのことでチャイムが鳴ったその瞬間、数学の宮地先生は次の小テストの範囲だけ言い残して去って行った。
「おわったぁ……」
これって数学の授業が終わったことを言いたかったのではなくて、私の数学の成績がすでに一年生一学期で終わったの。
おしまい。終わり。ジ・エンド。完。
……だって、不得意科目だからって一桁の点数取ってしまうなんて、信じられない。
小学校では勉強しなくても割と成績が良い方だったのに、これって進級出来ない訳ではないよね?
たとえここが周辺では偏差値一位の進学校で、今が一年生一学期で二年生になれば文系に進むとしても、あの点数はおかしい。赤点で追試なんて、恥ずかしくて絶対嫌だし……。
私は机に額を付けて、絶望を感じていた。
数学なんて絶対に将来的に使わないのに、やりたい人だけがやれば良い科目の第一位だよ。
「美波ちゃん、ご飯食べに行こうー!!」
「え、うん。行こ行こ……」
月曜日の昼休みは狭い教室の中全員が今か今かと待ちわびて、もったいぶって現れる。
やっとのことでチャイムが鳴ったその瞬間、数学の宮地先生は次の小テストの範囲だけ言い残して去って行った。
「おわったぁ……」
これって数学の授業が終わったことを言いたかったのではなくて、私の数学の成績がすでに一年生一学期で終わったの。
おしまい。終わり。ジ・エンド。完。
……だって、不得意科目だからって一桁の点数取ってしまうなんて、信じられない。
小学校では勉強しなくても割と成績が良い方だったのに、これって進級出来ない訳ではないよね?
たとえここが周辺では偏差値一位の進学校で、今が一年生一学期で二年生になれば文系に進むとしても、あの点数はおかしい。赤点で追試なんて、恥ずかしくて絶対嫌だし……。
私は机に額を付けて、絶望を感じていた。
数学なんて絶対に将来的に使わないのに、やりたい人だけがやれば良い科目の第一位だよ。
「美波ちゃん、ご飯食べに行こうー!!」
「え、うん。行こ行こ……」
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