この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜


『わかった。俺んちくるか? せっかくだから新も呼ぶか? あ、でもあいつ呼んだら肉全部食われそうだな』

「あはは。そうだね、せっかくだから呼んでみてよ。家に鍋とかあるの?」

『あー、ないわ』

だろうよ。

「いいよ、私んちで」

『わかった。それじゃまた連絡する。おやすみ』

「おやすみなさい」

電話を切ってソファにドサっと横になる。
すんごく普通だった。
すんごく。
変わらず電話越しに耳に響く銀の低い声を聞くだけでドキドキしてしまったけど、とても優しくて心地の良い声だった。

迎えに来てくれた時もそうだった。

何で優しくするんだ?
もともと幼い頃遊んでいたからか?

そうか。
それか。

友達としてって事なんだなきっと。

まず、なんでもいいか。
こうして普通に会えるんだしね。

いったんこの気持ちには蓋を閉めよう。
そう思った。

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