この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「あ、そう…なの。その、血縁じゃないとあと継げないとか…」

「ねぇよそんなの。そもそも親父に息子いねぇだろ。小春のお袋も家出たし」

そ、そうだけど…
え?

「だいたい身内でも簡単に継げるような甘い世界じゃないのよ?」

新がおどけて言う。

それって…
え、この人達もしかして物凄く怖い人達だったりする?

なんだかすっかりこの、のほほんとした雰囲気に慣れてしまっていたけど。

「実力的な?」

「まぁ、そうなるな」

銀はそう言って、あーんとまたお肉を頬張る。

「怒ったりするの?」

「まぁ、明るい世界ではないわな」

銀は何でもないみたいに答えた。

「ははは、仕事の話はこの辺でいいだろ」

そして新がやんわり止めに入った。

「そ、そうだね」

「怖いか?」

銀が私を少し真剣な顔をして見つめる。

「銀」

新がまた止めに入った。



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