この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「なんでお前もついてくんだよ」
「あははは。なんとなく?」
「なんだそれ」
そう言って火をつけるとふぅーと煙を換気扇に向かってはいた。
「煙くないか?」
「大丈夫。あのさ、銀も結婚してるの?」
「は? なんで?」
「いや新とか結婚してるって知らなかったし」
「してない」
してないか。
良かった。
うん。
「か、彼女とかは?」
「いるように見えるか?」
銀はニヤニヤしだす。
この顔。
「…見える。しかも何人もいそう」
「ククククっ。女の香水付けてくるしな?」
そうだよ!
忘れてたよ!
銀はそうだった!
「やっぱり仕事だなんて嘘だったんだ」
「ははは。嘘じゃない。俺たちが経営してる店の見回りに行ってたんだよ」
「店?」
「ああ、キャバクラとか。何軒も周らないといけない日があんだよ」
「何してくんの?」
「金受け取りに。あとは店の営業報告を聞いたり、変な客がいないか様子見たりな」
そうだったんだ。
てっきり遊び回ってんのかと思った。