この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「気にしてたのか?」

「いや…別に」

「ククククっ。本当素直じゃないな小春は。俺に女なんていない」

その時ベランダに出ていた新が部屋に戻ってきた。

「さみー。え、銀お前ずりー」

「新はさ、奥さんといつ知り合ったの?」

「俺? 小学校の同級生なんだ。ずっと俺の片想いだったのよ。一途だろ?」

めっちゃドヤ顔するやん。

「んじゃ、ままごとであの犬の真似してた時はもう好きだったの?」

「小春ー」

「あははは。ごめんて」

「しばらくお前それで俺をからかう気だろ絶対」

そんなやりとりをしている横で銀は静かに微笑みながらタバコを吸っている。

「どれ、そろそろ帰るか」

そう言って二人は意外にもしっかりと後片付けをして、なんなら来る前よりも綺麗にして帰って行った。

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