この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
時計を見れば12時を少し過ぎたところだった。
ついつい美味しいすき焼きと話に夢中になってしまっていた。

李梨花が何やらバッグをガサゴソしている。

「はい! 24歳の誕生日おめでとう!」

李梨花はそう言うと、ラッピングされた小さな箱を私に差し出した。
え!?
あ!! すっかり忘れていた。

「ありがとう! 忘れてたよ! いいの?」

「ははは! だと思ったよ。むしろ覚えてた試しないでしょ。開けてみて!」

確かに。
いつも李梨花がお祝いしてくれて思い出させてくれる。

「えー? なんだろ…」

丁寧にラッピングを外していく。

「かわいい…、リップグロス?」

「小春に似合うと思ったんだよねー」

ニコニコと私よりも嬉しそうに微笑む李梨花。
< 12 / 304 >

この作品をシェア

pagetop