この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜


「あんの馬鹿は、二人してコソコソってよ。俺が知らないとでも思って」

そう言ってるおじいちゃんの顔はとても優しかった。
佐伯さんも横で微笑んでいる。

「どうして接触禁止なんて言ってたの?」

「いや、小春が忘れてるなら、こんな家の事は知らない方がいいに決まってる。わざわざ危ないところに連れてきたくはないだろう」

やっぱりそうだったんだ。

「ましてやあいつらなんて、あんな暴れん坊になっちまってよ。怖がらせると思ってな」

「ははは! 暴れん坊?」

「ああ。さっぱり俺の言うことなんて聞きやしねぇ」

「二人とも優しいよ」

「そうか」

おじいちゃんはフッと笑った。

「うん。実はこたいだもね…」

うちですき焼きを食べた話しなどもするとおじいちゃんはニコニコと聞いてくれた。
昔ままごとをした話もしてやった。

「ははは! そだな。小春は昔からあいつらを振り回す天才だったからな」



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