この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
そして目が合う。

銀の瞳には情欲の炎が揺らめいていた。
でもどこか悲しみを感じるそんな瞳にも見え、何故か言葉が詰まってしまった。

どうしたの…
何があったの?

「悪い。本当に。帰るよ」

そう言って、私の手をそっと顔から外すと銀は出て行ってしまった。

パタンとしまったドアをただ見つめる事しか出来ない。

な、なんだったの本当に。

佐伯さんが今日は会わない方がいいって言ってたのと何か関係があるの?

しばらくそのまま動けなかった。

少し経ってやっと落ち着いた頃、私はバッグから携帯を取り出し銀に電話をしてみる。

呼び出し音がなるだけで出ない。
大丈夫なのかな…

そして佐伯さんに連絡をしてみる事にした。
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