この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「あの頃、小春さんは4歳でしたね」

急に私の話しをされて少し拍子抜けしてしまう。
銀が9歳なら、私は4歳だろうね。
年少組の頃か。

「そうですね」

「もうその頃には銀と新と、とても仲良く遊んでいましたね」

懐かしむように少し遠くを見ながら話しをする。

「小春さんはあの年、夏休み中ずっと桐生組にいたんですよ。覚えてますか?」

「いやちょっとそこまでは…」

「ははは。そうですよね。事件は冬の前、ちょうど今頃に起こった。敵対する奴らが、組長の首を狙ってました」

え…
私は大きく目を開ける。

「まぁ、そういう世界ですから。やめますか?」

「いえ。続けてください」

だって、組も関わっているなら私にだって関係ある。

「それなら、続けます。向こうがどこから聞きつけたのか、小春さんの存在に気づいたんです」

「え? 私!? でも私今まで何も…」

「ええ。小春さんはずっと守られてきた」

それは前にも聞いたけど…
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