この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
私は慌てて湯船から上がると、ビショビショのまま裏返してある携帯を手に取った。

"銀"

銀だ!

「も、もしもし!」

思ったより大きな声が出てしまう。

『うるっさ』

久しぶりに聞いた銀の声は、いつもの声と同じだった。
やっぱり私の考え過ぎだったのだろうか。

「銀!」

『なんだよ』

「なんだよじゃない! どうして、どうして連絡したのに…」

泣きたい訳じゃないのに勝手に涙が出てきてしまう。

声を聞いただけでこんなにも愛おしいと思ってしまう。

『ごめん。泣くなって。今から、会えるか?』

え?
今から?

「今…お風呂入ってたところ」

『んじゃまた今度に

「大丈夫! もうあがった!」

私は遮るように答えた。
また今度なんて、いつになるかわかんないじゃない。

いつでも今を生きてるような人なんだから。
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