この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「何してたの?」

「仕事」

「銀」

銀は夜の道を車で走らせながらため息をついた。

何よ。

ため息なんか。

こっちがため息つきたいわ。
連絡もよこさないで。

「悪かったって」

とりあえず謝ってきた。

「別に怒ってない」

「怒ってるだろ。嘘つくな」

「違うもん」

何で私が怒られてるみたいになってんのよ。

「んじゃなんだよ」

「心配してただけ…だもん」

銀は何も言わずに行き先も告げないまま車を走らせている。

無視かよ。

そしてなんとなくサイドミラーを見た。

少し間隔をあけていかにもな黒塗りの車が見えた。

え!?
つけられてる!?

挙動不審な動きをする私に気づいたのか銀が口を開く。

「護衛だ」

あ、護衛…
なるほど。

ボディーガードみたいな人がいないと思ったけど、やっぱりいたのね。
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