この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
その日の夜、銀が家に来た。

「お疲れ様」

「おう。付き人ついたんだって?」

「うん! 日向…さん」

危なかった。
危うく呼び捨てのまま言ってしまうところだった。

「ああ、津田か。アイツなら強いし、守ってくれるだろう」

やっぱり強いんだね。
あんななのに。
つい笑ってしまいそうになる。

銀は普段、桐生組ではなく桐生組の事務所があるビルで仕事をしているらしい。

「うん。なかなか迫力ある見た目だよね」

私は第一印象の感想を述べた。

「ははは。大丈夫そうか?」

「うん。大丈夫。買い物も行ったよ!」

「そうか。親父にカードもらったか?」

「うん。びっくりした」

「いいんだ。好きに使え。その方が喜ぶから」

銀は自分の事みたいに優しく笑った。
< 194 / 304 >

この作品をシェア

pagetop