この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「すご」

「小春も、桃つけてるだろ」

そう言って胸を後ろから鷲掴みされた。

「桃って何よ」

「いや、スイカでもねぇし、みかんじゃちっこいし、桃じゃね? あ、りんごでもいいな」

知らんわ。
なんで全部フルーツなん。

「こんな痩せてんのにどうなってんだ? 胸もケツもちゃんとあってよ」

そして私の手を持ち上げた。

「この手だって、ほっそい指して」

銀は珍しい物を見るみたいにあちこち動かしながら私の手で遊んでいる。

「かわいい。どこもかしこも。守ってやりたい」

ぎゅーっと抱きしめられる。

「俺、付き合ったの初めてなんだよな」

え?

私は顔だけ振り向いた。

「だってそうだろ。俺お前の事好きだったし」

「え、でも銀、女のところにって…」

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