この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「日向の事知ってるのって誰?」

「ん? 親父さんだけよ」

「あ、そうなの?」

「ええ。あんまり言いふらしたら男湯入れないじゃない」

そっちかーい。

「あたしの楽しみなんだから、内緒にしてよ?」

凄い事言うよね本当に。
あんぐり口を開けてしまう。

「嘘に決まってるでしょ! 恥ずかしくて無理よ」

「本当かと思ったよ」

どうして言わないんだろ?
まぁデリケートな話しか。

「なめられっから」

急に表情と口調を一変させ、ドスの効いた声を出した。
思わずゾクッとしてしまった。

初めて顔を合わせた時もそうだった。

たぶん、いや、日向は本当に強いんだと思う。

頼しすぎる。

「ネェさん、かっこよすぎ」

すると日向はまたいつもの明るい雰囲気になった。

「ふふふ。でしょ? やる時はやんのよ」

なんて言ってる。

「どれ。食べた? 遅いわね」

いやいやアンタが早いのな。
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