この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「日向! 寝てた! ヤバい!」

「ほら言ったじゃない! ヘアメイクは向こうでできるから、着替えたなら出発するわよ!」

そう言ってバタバタと部屋を出た。

「あはは。大丈夫?」

「だ、大丈夫。日向は私が仕事中はどこにいるの?」

「ラウンジにいるわよ」

あ、そうなんだ。
なんか申し訳ないな。

「ありがとうね」

「いいのよ。気にしないで」

ラウンジに着く頃には、外向きのビシッとしたモードに切り替えた日向。

やっぱりこうして見ると、怖そうだ。

「日向、ちょっと怖いよ顔」

日向は私を見下ろす。

「仕事中なんで」

ブレないらしい。
このスイッチの切り替え、見事だよね本当に。
尊敬するわ。

スタッフルームで、ドレスに着替える。
もちろん日向はいるけど入り口の前で待機している。

香織さんが日向を見て笑っている。
香織さんには銀と付き合う事になった事は言ってある。
そして桐生組の事も。

そこで香織さんはなんと、桐生組の傘下の組の組員の娘だった事が判明した。

だから銀の事よく知ってる風だったんだ。

「あの人が春ちゃんの付き人?」

「はい」

「またすごい怖そうな人ね」

「はははは」
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