この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「なんだったの?」
「あれは組の奴らじゃない。どっかのチンピラだろう。今頃取り押さえてサツにしょっ引かれるはずだ」
「そ、そう…」
日向は無事だろうか。
しばらくそのまま無言が続く。
「アイツが気になるか?」
「そりゃ…」
「大丈夫だ。見ただろ」
うん。物凄く強かった。
その時銀の電話がなる。
「はい。ああ。わかった。ご苦労だったな。俺も戻る。ああ」
「無事にサツに全員引き渡したそうだ。一般人の怪我人も幸いいなかった。津田も、今マンションに向かってるってよ」
「そっか。よかった…」
「俺は一度戻る。後で家に来い」
「あ、うん」
「とにかく無事で良かった」
銀は私の手を取り包み込むように握って眉を下げた。
マンションの前まで行くと既に日向がエントランスで待っていた。
良かった。
本当に日向も無事だ。
なんて、早業なんだ。
私の方が先に立ち去ったのに。