この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
銀は、チャコールグレーのコートの中に黒のタートルネックのニットと黒のパンツを合わせて、黒のキャップを被って白のハイカットのスニーカーを履いていた。

何気にちゃんとした私服を見るのが初めてだということに気づいた。

え!?
この人めちゃくちゃオシャレじゃん!

いやスーツ姿も馬鹿みたいにカッコよかったけどさ!

思わずジッと見てしまう。

「どした? はいこれ」

そう言ってテイクアウトしたホットコーヒーを渡される。

いやいやマジかい。
紳士かいて。

「あ、ありがとう。銀、カッコいいね」

「ん? そうか? 適当だこんなん」

あ、そうですの。
適当でそんな感じに着こなしちゃうの。

私はというと、偶然にも同じようなチャコールグレーのコートに、タートルネックの黒のタイトめなデザインの膝下丈のワンピース。
そこにブーツを履いてきた。

髪は乾かすのに精一杯でこれまた黒のキャップを被っている。
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