この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「ところで…なんでこんな所で君は働いているんだ?」

え?

「お弁当家の小春ちゃん」

彼はそう言ってフッと微笑んだ。
バレていたらしい。

「あ、バレました?」

「一瞬驚いたけど、わかったよ」

「あははは。お弁当屋、閉店しちゃったんで」

「ああ。本当に残念だよ。俺たち好きだったから」

俺たち?
あ、いつも2つ買ってってたもんね。

「それはそれは。ありがとうございます」

「元気そうで良かったよ」

「ははは。ご心配をおかけしました。おかげさまでこの通り元気です。こちらへは仕事か何かで?」

「まぁ、そんなとこ」

なるほど。
でもあんまりこの話題は広げたくないのかな?

「あの店、私の祖父母の店だったんです」

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