この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜


「クソ! 電波が悪いんだよ。聞こえねぇ!」

男が叫んでいる。

その間にも日向は私の足のテープを剥がしていく。

剥がれた!

両足が解放されただけでも全然違う。

でも手が後ろ向きじゃ…

すると日向はどうやら腕を前に持ってこようとしている。

でもさすがに無理だったらしい。

白目を向いて、ショックーって言ってるみたいな顔をして見せた。

緊迫感がなさすぎ。

目、笑ってるし。
おかげで少しリラックスできた。
周りを見ても一人の男以外誰もいないようだ。

その時、男が電話を終えこちらを振り向いた。

「クソ! 気づきやがったな!」

そう言ってこちらに向かってきた。

すると日向は厳しい表情に変え、ピョンとのけぞるように飛び、起き上がったと思えば男に向かって走り出し思いっきり蹴りを入れた。

「グアっ!」

男は蹴り飛ばされ、またなんとか起き上がると、ポケットからナイフを取り出し反撃しようと日向にまた向かっていく。

危ない!

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