この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「そうだったのか」

「はい。祖母の実家でゆっくり隠居したいと言って閉めることにしたんです。もう祖父母はさっそく引っ越しちゃいましたよ」

「なるほど。小春ちゃんはどうして一緒に行かなかったの?」

「誘われましたけど、私もいい大人ですし。いつまでも祖父母に頼ってられませんから」

「そうか。偉いね」

「お兄さんはいつまでこっちに? 地元の方じゃないですよね?」

「新(あらた)名前。まぁもう少しこっちにいるかな」

新さん。
なるほど。

「新さんはどちらの方なんですか?」

「東京」

納得だわ。
通りで都会的なわけだ。

「やっぱり! なんかそうかなって思ってたんですよ」

「ははは。他の人と変わらないだろ」

「いや、なんかオーラが全然違いますよ? あ! あの時のお釣り!」

「いいから本当に。わざわざ作ってもらったんだ。美味かったよオムライス」

「す、すみません。恐縮です」

「あいつも喜んでた」

「あいつ?」

「あ、いや。こっちの話」
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