この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜


「まだ。小春、来れるか?」

「映画祭ってあの?」

「ああ。うちのフロントでスポンサーしてるから招待されてんだよ」

「んえ!? 私も行っていいの!?」

「なんも問題ないだろ。そもそも桐生の人間だし」

「え、そういう問題?」

「ああ。むしろ親父が小春も連れてけって」

「どこでするの?」

「ドイツ」

一体どういう世界で生きてんの?
おじいちゃんどうなってんの?

そんな事までしてたの!?

「親父はこういうのには行かないけどな」

そうなんだ。
ダンディでカッコいいけどね。

「てことで、小春も参加な」

新は勝手に決めたようだ。

「いいか?」

銀も同じみたい。

「わかった!」

そしてあれよあれよと2月の2週目、私達はドイツへと飛んだ。

ホテルにつきドレスに着替えた私は、華やかなスーツに正装した銀と新と日向を見て、あまりのビジュアルの高さに改めて驚かされた。

みんなオシャレ過ぎないか?
これじゃ、俳優よりも目立っちゃわない?

どう見たって全員顔が整いすぎている上に、180センチを超える高身長の三人組。
銀と新は190センチ近い。

パッと見はスラッとして見えるのに鍛え上げられた身体つきは、見事なフォルムを描いていた。

本業の冷たいオーラを上手く隠している。
まさかその道の人間だとは誰も思わないのではないだろうか。

今日の三人は芸能界の人間に見える。
それかやっぱり御曹司。

どのみち気軽に声をかけられるような雰囲気ではないのは確かだった。
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