この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
それは大変だ!

「すぐ向かってください! 私は大丈夫ですから!」

「急にごめんなさいね? でも春ちゃんのヘアメイク出来た後で良かった」

なんて呑気に笑ってるよ。

「ほら、早く!」

「ありがとうね。それじゃね。連絡するわね」

「はい! 娘さん、お大事になさってください」

そう言って最後まで申し訳なさそうにする希さんの背中をグイグイ押して見送った。

確か娘さん、陸上部って言ってた気がする。
大事にならないといいけど。

そんな事を思いながら振り返ると、会場に向かってなんだか怖そうな人達を引き連れた一人の男性に目が止まる。

みんなもザワザワと注目している様子だった。

うわ。なんか凄いな。
お偉いさん来るって言ってたもんね。
きっと役員か何かしてる人なんだろうな。

するとその彼が私を見た気がした。

ドクンと胸が撃たれたそんな衝撃を受ける。
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