この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
私は何故か高鳴る鼓動を無視して、仕事だと切り替え近くまで向かう。

「いらっしゃいませ、失礼します」

そう言うと彼は私を見て少しだけフッと口角をあげた。

ぺこっと頭を下げてソファーに座る。

やっぱりオーラがすごい。
震えそうになる手を動かしグラスをとり氷を入れる。

「お飲み物はいかがいたしますか?」

「ウィスキーを」

一言声を発しただけなのに、ビリっと全身が震えるような感覚がした。
声、低い。
重たいというか。

「かしこまりました」

なんとかウィスキーを注ぎ彼へ渡すと、彼はソファーに持たれていた身体を起こしスッとグラスを手にして一口飲んだ。

大きな手。
ゴツゴツとしていて、グラスが小さく見える。

彼の一挙手一投足が全て目に入ってきてしまう。



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