この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
「連絡する」

銀さんはいつのまにか空になったグラスをコトっとテーブルに置くと立ち上がった。

いつも一杯だけ。

「あ、はい。ありがとうございました」

「またな。夜道は気をつけて」

そう言って、黒服の人達を引き連れて帰って行った。

気を抜いたらこのまま地面にヘナヘナと座り込んでしまいそうだ。

若干膝が震えている。

私は胸に手を当てて大きく息を吸った。

「春ちゃん大丈夫?」

香織さんだ。

「香織さぁん」

なんかわかんないけど泣きそうになってしまった。
飛びつきたい衝動をなんとか抑える。

「どうしたの、子猫ちゃんみたいな顔しちゃって。ふふふっ」

いやどちらかと言ったら私は虎とかライオンとか大型の猫でしょ。

「心臓が口から出そうですっ」

「あらら。それは困ったわね! 緊張しちゃった?」

「しますよあんなイケメン。なんかオーラも凄いし、ボディーガードみたいな人達つれてきて!」

「ふふふふっ。そのうち嫌でもわかるわよ」

「ええ!? 何者か知ってるんですよね!?」
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