この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
家に帰っても落ち着かない私。
鳴らない携帯を持ってただ待受画面と睨めっこして早くも一時間が過ぎようとしている。

「っだぁーーー!」

ベッドにダイブして手足をバタバタと動かして枕に顔をうずめて叫ぶ。
何やってんだかよ。
別に今日連絡するなんて言われた訳でもないのに。

お、お風呂に入りましょうかね。

「ふぅー」

お風呂場に響く私の声。
今日はこのまま半身浴をするつもりで携帯を持ってきた。

映画でも見ちゃおうかな。

そんな感じで携帯を操作していると携帯が鳴った。
銀さんからだ。
私は驚いて携帯を湯船に落としてしまいそうになる。

慌ててまた画面を見れば、なんと通話中になっているではないか。

え!?

しかもビデオ通話!?

まずい。非常にまずい。

バッと携帯を天井に向ける。

『あ。ビデオでかけちまったな。わり』

お風呂場に銀さんの声が響く。
画面越しでもカッコいい。
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