この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜


『んで? いつまでこれ?』

私はもう誤魔化せないと諦め、思い切ってインカメラにするとゆっくりとギリギリまで顔を映した。

「お見苦しい姿ですみません」

銀さんはフッとまた笑った。

『悪いな、ゆっくり入ってるとこかけて』

「んめっ、滅相もございませんです」

『ククククっ。なぁ、普通に話せば?』

「え?」

『すでに敬語めちゃくちゃだしな』

「いやっ、そ、それは無理でしょうよ」

あ。本当だ。
めちゃくちゃだわ。

『まぁなんでもいいけど』

てか暇なの? この人。

「銀さんは今家ですか?」

『ああ。帰ってきたとこ』

その時うちのマンションの前を救急車が通りサイレンが聞こえた。

そして銀さんの携帯からも偶然か同じタイミングでサイレンが聞こえてきた。

え?
たまたまだよね?
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