この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
お爺ちゃんドライバーはそのメモを見るとミラー越しに私を見た。
「お嬢さん、ここで間違いないかい?」
「え? あ、はい。母の実家なんです」
「ははは、そうかい。こりゃ凄いな。それじゃシートベルトお願いしますね」
とりあえず言われた通りシートベルトをする。
凄いって何が?
まずいいか。
「ここからそう遠くないからね」
「はい」
そうなんだ。
知らなかった。
「にしても長年タクシー運転手してるけど、お嬢さんみたいな別嬪さんは初めて見たよ」
「はははは」
口が達者なじーさんだ。
とりあえず笑っとこう。
「ここら辺は皆んな、あの人たちのおかげで治安がいい。感謝してるんだよ」
なんの話しだ?
「昔ながらの人ばかりだからね」
よくわからん。
とりあえず笑っとこう。
「はははは」