この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
お母さんが亡くなった今も、私は唯一の桐生の血を引く娘。

いつ誰に狙われるかわからないとずっとボディーガードがついていたらしい。

それを口止めされていたと。
私が怖がると悪いからと言って。

忘れてるならそのまま知らない方がいいと。

「え、待って。待って待って!」

『なんだい』

「今も!? 現在進行形で!?」

『いや、それはどうだろね? どこかにいるんでないか? いつもそこら辺にいたからね』

私は慌てて周りをキョロキョロ見回す。
でもそれらしき人は見当たらない。

「え? ちょ、ちょっと待って。んじゃ、新さんと銀さんは私の事…」

『もちろん昔から知ってるよ。あの二人は桐生組の幹部の子供達だからね』

そういう事か。

「私だけ忘れちゃってたって事?」

『まあ、そうなるね。でも思い出したから桐生組に行ったんじゃないのかい?』

もうそういう事にしておこう。

「まぁ。そんな感じ」
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