この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
ぐーぐー言ってるお腹にもう少しよ、と話しかけていれば30分もせずに部屋のインターホンが鳴った。

「はーい」

ドアを開けて李梨花を中へ通す。

「指ちぎれそっ」

李梨花の手から材料の入った袋を受け取る。

「こんなにたくさん食べ切れる⁈ ってお酒も買ってきたのね」

だからこんなに重いのか。

「ふふふっ! 腹ペコだー」

ちゃちゃっと材料を手際よく切っていき、あっという間に準備が整った。

李梨花が持ってきた牛肉は、とんでもなく霜降りで口に入れたら一体どんな事になるのか想像しただけでヨダレもんだ。

グツグツとすき焼きのいい香りが狭い部屋に充満して、もうここは天国だこりゃ。

「いい匂い。さいっこー。幸せすぎる」

「本当それ。この匂いだけでご飯食べれるよね」

「わかる。李梨花、本当ありがとうね」

「あはは! お礼は食べてから言ってよね」

ふたりで卵を無心でとく。


< 9 / 304 >

この作品をシェア

pagetop