この愛は永遠に〜危険な甘い囁き〜
そしてマンションの前までついた。

「小春チョロチョロすんなよ」

また言われる。

「さっきも聞いた」

「携帯もちゃんと充電しとけ。お前方向音痴なんだからよ」

知ってたんかい。

「それじゃ。おやすみ」

「おやすみなさい」

銀さんは最後にフッ笑うと車を発進させて行ってしまった。

いちいちカッコよすぎなんよ。

私の血が目的だとわかっていても、カッコいいもんはカッコいい。
しかも優しい。

ちくしょう。

どうせならとことんブサイクで、歯もスカスカで、チビで、お腹も出てて、声はヘンテコで、性格も最悪に悪い奴なら良かったのに。

ついでに内股で歩くとかさ。

じゃないと嫌いになんてなれないよ…。
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