高貴な財閥夫婦の猫かぶりな日常
「行きたくないけど、仕事行ってくるね!」
「はい。
寂しいですが、秀一郎さんのためだけに私も頑張りますね!」
「フフ…!
依鈴、好き好き〜!」
愛でるように、依鈴にキスを繰り返す。
依鈴もフフ…と笑って「あ、そうだ!」と言う。
「ん?」
「あの女とは、仕事以外あまり話さないでくださいね?」
「あぁ…あの女はね、もう来ないよ!」
「え!?
そうなんですが!?」
「うん。
あ!言っておくけど、俺は何もしてないよ?
てか!
何かする前に、退職届出してきたんだ」
「そうなんだ!」
「うん。
だから、もういいかなって!
あ、でも!
依鈴が地獄に落とせって言うなら、奴を地獄に落とす計画はあるよ?」
「いえ!
秀一郎さんの前に現れないなら、問題ないです!」
「そっか!
じゃあ…俺からもいいかな?」
「はい!なんなりと!」
「サガミのこと、地獄に落としてい?」
「え?」
「あの女に聞いたんだ。
なんで、依鈴の本性知ってたのか。
そしたらね。
サガミに聞いたんだって!
許せないでしょ?」
「あの男だったんだ…」
「ほら、一応お義父さんの仕事に関わってた奴だし、依鈴に一言言っておかないとと思って!」
「はい!大丈夫ですよ!
好きにしてください!
…………あ!でも、秀一郎さんの手を汚させたくないです!
あんなクズのために、秀一郎さんが穢れる必要はない……!」
「あー、それなら大丈夫!
俺は、バカじゃないから!
足をすくわれることなんてしない。
うまーく、俺の手を汚さずにやるから!」
「フフ…!
そうですよね!
だったら、大丈夫です!
パパならあんな男がいてもいなくても、仕事に影響なんか出さないので!」
「そうだよね?
“依鈴の”パパだもんね!
じゃあ…俺の依鈴を傷つけた罰を与えてくるよ!」
「はい!」
話している内容はとても残酷なのに、爽やかに微笑み合う二人。
小さく手を振り合い、秀一郎が屋敷を出た。
車に乗り込み、エンジンをかける。
すると……タタタッと依鈴が駆けてきて、運転席の窓をコンコンと叩いた。
「依鈴?どうしたの?」
「秀一郎さん」
「ん?」
「やっぱり離れたくないので、会社までついて行っていいですか?」
「フフ…もちろん!
あぁ…ほんと、可愛いね!」
助手席に乗り込む。
「秀一郎さん」
「ん?」
「お互いに、何でもさらけ出すのはとっても良いことだけど……
それはそれで、大変ですね(笑)」
「あぁ、そうだね!(笑)
でも、何でも言って?
何でも叶えてあげるから!」
「フフ…ほんと秀一郎さんは、私の自慢の旦那様です!」
秀一郎が、微笑み口唇を寄せる。
依鈴も、ゆっくり目を瞑った。
チュッとリップ音をさせてキスをして………
「依鈴こそ、俺の天使だよ!」
と笑った。
もう……俺達に、怖いモノは何一つない。
だからね。
俺達は、最高に高貴で、最強の夫婦だよ……!
終
「はい。
寂しいですが、秀一郎さんのためだけに私も頑張りますね!」
「フフ…!
依鈴、好き好き〜!」
愛でるように、依鈴にキスを繰り返す。
依鈴もフフ…と笑って「あ、そうだ!」と言う。
「ん?」
「あの女とは、仕事以外あまり話さないでくださいね?」
「あぁ…あの女はね、もう来ないよ!」
「え!?
そうなんですが!?」
「うん。
あ!言っておくけど、俺は何もしてないよ?
てか!
何かする前に、退職届出してきたんだ」
「そうなんだ!」
「うん。
だから、もういいかなって!
あ、でも!
依鈴が地獄に落とせって言うなら、奴を地獄に落とす計画はあるよ?」
「いえ!
秀一郎さんの前に現れないなら、問題ないです!」
「そっか!
じゃあ…俺からもいいかな?」
「はい!なんなりと!」
「サガミのこと、地獄に落としてい?」
「え?」
「あの女に聞いたんだ。
なんで、依鈴の本性知ってたのか。
そしたらね。
サガミに聞いたんだって!
許せないでしょ?」
「あの男だったんだ…」
「ほら、一応お義父さんの仕事に関わってた奴だし、依鈴に一言言っておかないとと思って!」
「はい!大丈夫ですよ!
好きにしてください!
…………あ!でも、秀一郎さんの手を汚させたくないです!
あんなクズのために、秀一郎さんが穢れる必要はない……!」
「あー、それなら大丈夫!
俺は、バカじゃないから!
足をすくわれることなんてしない。
うまーく、俺の手を汚さずにやるから!」
「フフ…!
そうですよね!
だったら、大丈夫です!
パパならあんな男がいてもいなくても、仕事に影響なんか出さないので!」
「そうだよね?
“依鈴の”パパだもんね!
じゃあ…俺の依鈴を傷つけた罰を与えてくるよ!」
「はい!」
話している内容はとても残酷なのに、爽やかに微笑み合う二人。
小さく手を振り合い、秀一郎が屋敷を出た。
車に乗り込み、エンジンをかける。
すると……タタタッと依鈴が駆けてきて、運転席の窓をコンコンと叩いた。
「依鈴?どうしたの?」
「秀一郎さん」
「ん?」
「やっぱり離れたくないので、会社までついて行っていいですか?」
「フフ…もちろん!
あぁ…ほんと、可愛いね!」
助手席に乗り込む。
「秀一郎さん」
「ん?」
「お互いに、何でもさらけ出すのはとっても良いことだけど……
それはそれで、大変ですね(笑)」
「あぁ、そうだね!(笑)
でも、何でも言って?
何でも叶えてあげるから!」
「フフ…ほんと秀一郎さんは、私の自慢の旦那様です!」
秀一郎が、微笑み口唇を寄せる。
依鈴も、ゆっくり目を瞑った。
チュッとリップ音をさせてキスをして………
「依鈴こそ、俺の天使だよ!」
と笑った。
もう……俺達に、怖いモノは何一つない。
だからね。
俺達は、最高に高貴で、最強の夫婦だよ……!
終