謎のイケメンニートが「オレに任せろ」とか言ってくるんですが、大丈夫でしょうか?

「ふふっ翠沼って――きゃあっ」

可愛く笑った翠の頭を庇いながら、床へと強引に、けれどもちろん優しく押し倒す。彼女が欲しすぎて、そろそろ限界が近かったのだ。

「もう我慢できない。翠の事、たくさん愛したい――いいか?」

煮えたぎる欲望の片鱗が伝わったのか、その瞳がとろんと潤んでいく。
「そ、その前に、シャワーだけ浴びさせて?」

言いながら上目遣いでオレを見てくるから、ますますオレの息子が早く食わせろと暴れまくってしまう。

「たくさん汗かいちゃったから、その――ぅきゃっ! ちょ、キョウっ!?」

これは非常に危険な事態だ。もはや一刻の猶予もない、と彼女の身体を再び起こし、そして抱き上げた。

「ったく、その目は反則だって……一緒に入ろう。そうすれば、時間を無駄にせずに済む」

えぇえ、と心の声が聞こえてくるような彼女の唖然とした顔の破壊力に、こちらの方がえぇええと悶絶しそうになる。
悪いが、今更逃がしてやれないぞ。

拘束するごとくがっちり抱いて、慌ただしくバスルームへ直行する。

その後のことは……まぁ察してくれ。
数週間のお預けがあって、しかもようやく想いが通じてセフレを卒業した後、だからな。

翌朝ベッドから降りようとした翠がへなへなとその場に座り込んでしまうほど、「キョウのバカ! 加減してって言ったのに!」とぷんぷん怒らせてしまうほど、盛ってしまったのは……まぁ自然な流れだ。

仕方ない、よな?


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