謎のイケメンニートが「オレに任せろ」とか言ってくるんですが、大丈夫でしょうか?
彼にとっては、大した意味なんてない。
ただのお遊びなんだから。
「はいはい、わかりました。キスすればいいんでしょう? ほら、目閉じて」
「ん」
嬉しそうに長い睫毛を伏せて、彼が目を閉じる。
シミ一つない肌に若干妬きつつ、あたしは間近にある彼の唇へ自分のそれをそそくさと押し付けた。
「はい、これでいいで――ンっ!?」
離そう、とした瞬間に後頭部と腰を抱き込むように引き寄せられ、さらに強く一部の隙も無いほど唇が重なる。
ややや、何考えてんの!?
「ばっっ……」
バカなことはやめて、と抗議の声を叫びかけ、しまったと思った時には遅かった。
待っていたとばかり舌が差し込まれ、れろ、と咥内を嬲られる。
「んぅっ……ふぁっ」
身体は正直だ。
散々覚え込まされた刺激に反応し、意思に反してあっという間に従順に悦びを拾ってしまう。
「ン、はっ……だ、め……っ」
何してんの、あたし。
早く止めさせなきゃ。
みんなキョウを待ってるのにっ……
無遠慮にあたしの舌を何度も絡めとり、味わっていくキョウ。
たまらない快感の波がその都度襲ってきて、抵抗を削いでいく。