異世界でイケメンを引き上げた!〜突然現れた扉の先には異世界(船)が! 船には私一人だけ、そして海のど真ん中! 果たして生き延びられるのか!
◇8 病気にはお気を付けあそばせ
たった今、私達は船にあるキッチンのガスコンロの前に仲良く並んでる。
そして、ガスコンロには大きな鍋。中には……
「……やばいな」
「こんだけ入るんだ、砂糖」
はい、砂糖が手に入りました。
3日前、畑にまいた砂糖がですね……芽を出したんです、はい。
マジかよ、と二人揃って呟いてしまった。まぁとりあえず水やりをしたけどさ。
そしたらびっくり仰天、まるでトマトのようにどんどん茎が長くなってきて。茎を支えるための支柱を付けて様子を見たらさ、これまたトマトのように茎が長く伸びてピンポン玉よりちょっと大きめの実がずらりと実ってしまったわけだ。
まぁトマトと違う所は、実の色が赤でもなく緑でもなく真っ白な所と、あとトマトより硬い所か。
______________
食材:上白糖
食用砂糖。
甘味を持つ調味料。
実の部分をしっかり持ちへたを回すと穴が開き、穴の部分から中に入っている砂糖を取り出すことが出来ます。
______________
……らしい。そんな植物全く聞いた事もないのだが。
とりあえずいっぱい出来た砂糖の実をヴィンスと収穫、全部砂糖を取り出した。
「うわぁ、綺麗な砂糖」
「このまま使える感じか」
「じゃあ手間かからないのね!」
そして、冷蔵庫にある果物を持って来て鍋に突っ込んだという訳だ。
最初に、簡単そうな苺をやってみたんだけど……結構砂糖が入った。ネットで調べてみて結構ビビったけど、実際に計ってみたら想像していたより多かった。
私達って普通にジャムを食パンとかに塗って食べてたけど、こんなに砂糖摂取してたなんて考えもんだね。
食べ過ぎたら肥満になっちゃうよ。ほら、糖尿病とか高血圧とか。あ~怖い怖い。気を付けなきゃ。病院にかかれるわけでもないし、この船には医療的なものは全然ないからなっちゃったら大変な事になっちゃうよ。
気を付けよ、うん。
「じゃあ、ジャムが出来たって事は、パンが必要になったって事だね」
「確かに、ジャムにはパンだな。あとは、お菓子にも使われるか」
あ、確かに。スコーンとか、あとクッキーにも使ったりするよね。
「だけど、この前残ってたパン食べちゃってないよね……でも、ホームベーカリーは発見したんだ」
「ホームベーカリー?」
「材料だけ入れてスイッチポンでパンを焼いてくれる優れもの」
「やばいな、それ。やっぱりこの船おかしいだろ」
う~ん、ホームベーカリーは地球では普通にあったし……まぁこの船にそんなものがあった事が不思議なんだけどさ。精米機とかあったし。
でもそうなると、材料が必要になってくる。
「強力粉に、バターに、砂糖に水にドライイースト? となると、強力粉とバターとドライイーストが必要だよね」
「あのおかしな畑はあるが、そもそもないものだしな……」
バターは一応あるけれど……ちょっとしかないし。
「バター、突っ込んでみる?」
「……やるか」
マジかよ。まぁでも畑に空きはあるし。あ、そうそう。栽培レベルが50超えたら次の日畑が増えてたの。凄いよね。
「バターはそれでいいとして、強力粉とドライイーストか。パンの材料の他にも、欲しい食材とかあるんだろ?」
「うん、油とか醤油とか」
畑はあるけれど、油とか醤油とかは……なんか、液体を畑にまくのはなぁ、なんて思ってたり。ちょっと怖いじゃん? だからちょっとね。
それに隣にはトマトとか色々植わってるからそっちの植物が吸収して味が醤油とかになっちゃったら大変でしょ? そんな事になったら大惨事だ。
「何か、食材をそろえるのにちょうどいい国とかってあったりする?」
「そうだな……ここから一番近い所は、ラモストエリスか」
ラモストエリス国。輸入輸出量が一番多い貿易大国。だから、珍しいものなども沢山取引されているらしい。そこなら、欲しいものが手に入れられそう。
ここでは、私の知っている食材や名前も大体同じ。だから他にもいろいろと手に入るかも。
と言っても、お金がなければ買う事は出来ない。それに何より、その国に入れるかどうかすら分からない。
「パスポートみたいなのって必要だよね?」
「パスポート? まぁ、入国許可証が必要だが、なくてもまぁ何とかなる」
「何とか、ですか……」
「なぁに、要はこの船が海賊船ではないと思わせればいいだけだ」
な、成程……
とりあえず、他の策がなにも浮かばなかったからヴィンスに任せることにした。異世界の事はからっきしな私よりも、こっちで生きてるヴィンスの方が知ってることが多いし。
「とりあえず、この嵐が去ってからだな」
「うん、自動防衛システムが作動中はここから動けないし。というか、この嵐結構続いてない?」
「ここら辺は嵐が続くのは普通だ。1週間は最低でも続く」
「……マジすか」
「まぁ、気長に待とう」
そんな事、あるんだ。でも自動防衛システムで船や私達に被害はないから待っていればいいだけの話だし心配はいらないね。
じゃあ、とりあえずはジャム作りと、あとバターか。バターさえ手に入れば油の心配も解消できるし、お菓子も作れる。よ~し、やるぞ~!
そして、ガスコンロには大きな鍋。中には……
「……やばいな」
「こんだけ入るんだ、砂糖」
はい、砂糖が手に入りました。
3日前、畑にまいた砂糖がですね……芽を出したんです、はい。
マジかよ、と二人揃って呟いてしまった。まぁとりあえず水やりをしたけどさ。
そしたらびっくり仰天、まるでトマトのようにどんどん茎が長くなってきて。茎を支えるための支柱を付けて様子を見たらさ、これまたトマトのように茎が長く伸びてピンポン玉よりちょっと大きめの実がずらりと実ってしまったわけだ。
まぁトマトと違う所は、実の色が赤でもなく緑でもなく真っ白な所と、あとトマトより硬い所か。
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食材:上白糖
食用砂糖。
甘味を持つ調味料。
実の部分をしっかり持ちへたを回すと穴が開き、穴の部分から中に入っている砂糖を取り出すことが出来ます。
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……らしい。そんな植物全く聞いた事もないのだが。
とりあえずいっぱい出来た砂糖の実をヴィンスと収穫、全部砂糖を取り出した。
「うわぁ、綺麗な砂糖」
「このまま使える感じか」
「じゃあ手間かからないのね!」
そして、冷蔵庫にある果物を持って来て鍋に突っ込んだという訳だ。
最初に、簡単そうな苺をやってみたんだけど……結構砂糖が入った。ネットで調べてみて結構ビビったけど、実際に計ってみたら想像していたより多かった。
私達って普通にジャムを食パンとかに塗って食べてたけど、こんなに砂糖摂取してたなんて考えもんだね。
食べ過ぎたら肥満になっちゃうよ。ほら、糖尿病とか高血圧とか。あ~怖い怖い。気を付けなきゃ。病院にかかれるわけでもないし、この船には医療的なものは全然ないからなっちゃったら大変な事になっちゃうよ。
気を付けよ、うん。
「じゃあ、ジャムが出来たって事は、パンが必要になったって事だね」
「確かに、ジャムにはパンだな。あとは、お菓子にも使われるか」
あ、確かに。スコーンとか、あとクッキーにも使ったりするよね。
「だけど、この前残ってたパン食べちゃってないよね……でも、ホームベーカリーは発見したんだ」
「ホームベーカリー?」
「材料だけ入れてスイッチポンでパンを焼いてくれる優れもの」
「やばいな、それ。やっぱりこの船おかしいだろ」
う~ん、ホームベーカリーは地球では普通にあったし……まぁこの船にそんなものがあった事が不思議なんだけどさ。精米機とかあったし。
でもそうなると、材料が必要になってくる。
「強力粉に、バターに、砂糖に水にドライイースト? となると、強力粉とバターとドライイーストが必要だよね」
「あのおかしな畑はあるが、そもそもないものだしな……」
バターは一応あるけれど……ちょっとしかないし。
「バター、突っ込んでみる?」
「……やるか」
マジかよ。まぁでも畑に空きはあるし。あ、そうそう。栽培レベルが50超えたら次の日畑が増えてたの。凄いよね。
「バターはそれでいいとして、強力粉とドライイーストか。パンの材料の他にも、欲しい食材とかあるんだろ?」
「うん、油とか醤油とか」
畑はあるけれど、油とか醤油とかは……なんか、液体を畑にまくのはなぁ、なんて思ってたり。ちょっと怖いじゃん? だからちょっとね。
それに隣にはトマトとか色々植わってるからそっちの植物が吸収して味が醤油とかになっちゃったら大変でしょ? そんな事になったら大惨事だ。
「何か、食材をそろえるのにちょうどいい国とかってあったりする?」
「そうだな……ここから一番近い所は、ラモストエリスか」
ラモストエリス国。輸入輸出量が一番多い貿易大国。だから、珍しいものなども沢山取引されているらしい。そこなら、欲しいものが手に入れられそう。
ここでは、私の知っている食材や名前も大体同じ。だから他にもいろいろと手に入るかも。
と言っても、お金がなければ買う事は出来ない。それに何より、その国に入れるかどうかすら分からない。
「パスポートみたいなのって必要だよね?」
「パスポート? まぁ、入国許可証が必要だが、なくてもまぁ何とかなる」
「何とか、ですか……」
「なぁに、要はこの船が海賊船ではないと思わせればいいだけだ」
な、成程……
とりあえず、他の策がなにも浮かばなかったからヴィンスに任せることにした。異世界の事はからっきしな私よりも、こっちで生きてるヴィンスの方が知ってることが多いし。
「とりあえず、この嵐が去ってからだな」
「うん、自動防衛システムが作動中はここから動けないし。というか、この嵐結構続いてない?」
「ここら辺は嵐が続くのは普通だ。1週間は最低でも続く」
「……マジすか」
「まぁ、気長に待とう」
そんな事、あるんだ。でも自動防衛システムで船や私達に被害はないから待っていればいいだけの話だし心配はいらないね。
じゃあ、とりあえずはジャム作りと、あとバターか。バターさえ手に入れば油の心配も解消できるし、お菓子も作れる。よ~し、やるぞ~!