後ろの席のヤンキーくんと甘いヒミツ


「わ、私も……善くんのことが好きです」


想いを告げた途端、身体中から汗が吹き出てくる。


「私、最初は善くんのこと、もしかして怖い人なのかなって思っていたけど。お菓子作りが上手だったり、私のことを守ってくれたりして。気づいたら、好きになってたの」


うわ〜っ。つい、話してしまったけど。


本人を目の前に、恥ずかしい……。


私きっと今、顔が真っ赤になってる。


「うそ……」


私の目の前で、善くんが信じられないというような顔をしている。


「うそじゃないよ。本当」

「だったら……彩音、俺と付き合ってくれる?」

「はっ、はい! 喜んで」


私が答えると、なぜか善くんがぷっと吹き出した。

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