海と少女
こりゃ早まったかな…




昨日の今頃は
六本木にいた。

あたしはあの
ざわめきと明るさを
思い出した。



ここは…

まだ4時で日も暮れていないというのに、なんてさみしいんだろう…


その時、
薄暗くなった廊下の奥から、何か視線を感じた気がした。



ゾクッ




寒気がする。



いやだな…



「1階だけで5部屋ぐらいある。寝室は2階だって」

「へぇ〜さすが広いんだね。これが東京にあればいいのに」

「裏の…

 蔵は絶対開けないように、だって」

「なぜだろうね?」
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