没落家出身令嬢は、エリート御曹司の香りに抗えない。



 その後、私は鷹司家の使用人の女子寮から居を移し汐良さまが買ったというマンションに引っ越しをした。
 高校卒業した今も、仲良く暮らしている。


「菜皆ちゃん、こっち来て」

「どうしたんですか? 汐良さん」
 
 
 私は、あれから汐良さまのことを汐良さんと呼ぶようになっていて大分甘やかされている。


「菜皆ちゃん、そろそろ……しない?」

「え?」



汐良さんは、テーブルに封筒から紙を出した。それは記入済みの婚姻届だった。
 そして、私に指輪を差し出す。



「……結婚しよう、菜皆ちゃん。番だからじゃなく、好きなんだ。どうしようもなく愛してるんだ。大切にする」

「汐良さん、ありがとうございます。私も好きです。……よろしくお願いします」


 私はそう言えば「ありがとう」と彼は言い、優しく抱きしめて来た。だから、私も抱きしめ返してお互い離れるとキスをした。




           fin.












< 28 / 28 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:7

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

表紙を見る
表紙を見る
【改稿版】明日はキミのために泣きたくない。

総文字数/59,643

恋愛(純愛)87ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop