没落家出身令嬢は、エリート御曹司の香りに抗えない。



「もう無いのか!?」

「お祖父様、もう、お酒は家にありません……」

「じゃあ、買ってこい!」

「……お金も、もうないです」

「じゃあ、マリコに電話をしろ!」


 家にないと言えば、伯母様の名前を叫び始める。


「……もう夜中ですので、伯母様もお休みになっていますので」


 私は、落ち着き冷静にと話すがこうなったら手が付けられない。昼ならLINEをするんだけど、今の時間はしにくい。

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