†Love gun†
「お前、何にも覚えてないんだろ。じゃあ、此処で働くようだな」



「…そうですね」



「俺なぁ、辞めようと思ってたんだ。もう、疲れたんだよ」



朱露は溜め息をついて言った。



「フランスの最前線、凄かった。尊敬したよ、皆。腕もあるし、精神も強い。俺なんか、足元にも及ばない」



「………」



「分からないか。



此処の事も、自分の事も分からないんだもんな。



俺は…」



朱露は一度
言うのを躊躇ってから
私を見て言った。



「都千となら、もう一度出来そうな気がするんだ」
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